就労支援の必要性

就労支援の必要性

安全な社会を築くためには再犯の防止が必要!

検挙者に占める再犯者の割合は平成9年から一貫して上昇しており、令和元年には48.8%になっています。

約3割の再犯者により、約6割の犯罪が行われています。(S23~H18の総有罪数100万の調査結果)


1. 就労支援の必要性について

犯罪をおかした人、非行に走った少年の中には、経済的な自立ができないために、再び犯罪や非行に走る人がいることは否定できません。

 そのような人々の就労をサポートすることで経済的基盤を得てもらい、再び同じ過ちをおかさないようになってほしいというのが本機構の第一の目的です。適切な職場に巡り合うことは単に経済的な基盤を得るというにとどまらず、良好な人間関係を構築したり新たな目標を見つけるきっかけにもなります。

  • 令和元年に新たに刑務所に入所した受刑者は17,464人で、その中で10,178人(58.3%)が再入者です。
  • 平成27年に刑務所から釈放された者のうち満期釈放者の47.9%、仮釈放者の29.8%が5年後の令和元年までに再入所しています。

 刑務所入所者の約7割が入所時に無職であり、再入者においては初入者と比較して、その割合が高くなっています。 

再犯防止には、何よりもまず就労支援が大切です。

仕事をはじめ、生活基盤の確保の支援(就労支援、住居確保支援、継続的な見守り支援)が強く求められています。

2. 従来の就労支援の取り組み

このような犯罪者等の受け入れは、従来、保護観察所に登録した協力雇用主という篤志家の活動によって支えられてきました。  しかしながら、職を求める犯罪者等の数からすれば協力雇用主の数は限られたものであり、一部の篤志家に過大な負担がかかっていたことも事実です。 

 また、地域社会や周囲の理解も十分ではなく、協力雇用主を拡充していくという取り組みも停滞気味であったことも否定できません。

3. 就労支援事業者機構の取り組み

そのようななかで、平成21年4月1日に認定特定非営利活動法人全国就労支援事業者機構が設立され、平成22年4月1日には、特定非営利活動法人福岡県就労支援事業者機構が設立されました。

 

就労支援事業者機構では、これまで協力雇用主として活躍いただいていた事業者に3種会員(協力雇用事業所)として登録していただき、県民や大手企業の理解を得ていただいた寄付をもとに、実際に雇用を行う協力雇用事業所の活動を経済的にサポートする活動を行っています。

 

また、広報活動を通じて、地域社会や周囲の理解を得ることで協力雇用事業所が活動しやすい状況を作るとともに、新たな協力雇用事業所の開拓を行っています。さらに、実際に協力雇用事業所として登録いただいた会員のみなさまには、雇用の上での問題が起こった場合の相談窓口を設けるなど、雇用の現場での悩みにも答えていく所存です。