体験者Cさん

就労体験実例3 原鶴温泉 泰泉閣

「ずっとここにいたい」と思える場。旅館の仲間は、私の新しい家族です。

就労体験を経て、正社員として働くようになってもう1年。親戚も友人もいない町で、人生の再スタートを決心できたのは、あたたかい先輩たちのおかげです。専務や支配人も、私のことを「〇〇ちゃん」と名前で呼んでくれ、わが子のように可愛がってくださいます。今は会社の社員寮で生活していますが、仲のよい同僚とお互いの部屋を行き来することもあり、ちょっと青春映画みたいで楽しいです。

原鶴温泉は、初夏から夏の間は鵜飼いのシーズンで、毎日たくさんのお客様がいらっしゃいます。残業続きでヘトヘトになっても、お客様や先輩たちと話をするのは本当に楽しい!着物の着付けも一人でできるようになったし、今は地域の名物や観光情報を少しずつ学んでいます。何があっても「ここが私の帰る場所だ」と思えるから、忙しくてもがんばれるんです。


体験の1日のスケジュール

10:00~11:00 お客様のお迎え準備

11:00~15:00 配膳・接客

15:00~16:00 休憩

16:00~17:00 夕食のお客様のお迎え準備

17:00~19:00 配膳・接客


代表者の声

原鶴温泉 泰泉閣

専務取締役 総支配人

野口 嘉孝

就労体験後、すぐ社員として入社が決定。将来、この旅館の顔となる人材に育てたい。

最初の就労体験の時から、一生懸命働いてくれて、現場の責任者や先輩たちからの評判もよかったので、正社員として内定を出しました。休日でも出勤している先輩たちに差し入れを持って来てくれるなど、いつもまわりへの気配りを忘れない本当に良い子です。こうした気配りも、子ども時代からまわりの空気を読んできて身に付いたものだと思うと、少し複雑な気持ちですが…だからこそ私たちも、保護者になったつもりでしっかりと育てていこうと思います。

今は食事処をメインに担当していますが、いずれはお部屋や離れのサービスも担当できるようになってもらい、ゆくゆくは旅館の接客部門を引っ張っていくような人材に成長してもらいたいと思っています。彼女ならできると信じて、みんなで見守っていきます。


就労支援員(保護司)よりメッセージ

久保山 武士

彼女は接客の仕事を希望していましたし、この職場の雰囲気にピッタリだと思いました。社員になった後も、定期的に様子を見に行きましたが、いつも楽しそうに働いています。支援をしていて、これほど嬉しいことはありません。まだ10代と若く、誰にも頼らずに衣食住すべてを自分でまかなうのは大変なことですが、そんな環境でも、前向きにしっかりと生活しています。彼女が自分の居場所を見つけられて、本当に良かったです。